
M-DCTフルード交換の準備として、最初にミッション下部のアンダーカバーを取りはずします。
また、取りはずした際には、各部からのオイル漏れの点検もします。

オイルパンのドレンボルトを取りはずし、DCTフルードを排出します。
オイルジョッキで受ける理由は、排出量及び油質を確認する為です。
状況に応じて、1~2回ほど新油でミッション内部をフラッシングします。
以下、フィルターを含めた作業の詳細です

排出が完了しましたら、オイルパンを取りはずします。
白色の長い部分がジェットポンプで、DCTフルードを吸い上げる役割をします。
黒色の大きい部分がストレーナー(フィルター)です。

取りはずしましたオイルパンです。 オイルパンのガスケットは、単品でパーツの供給がありませんので、オイルパンごとの交換となります。

オイルパンに付属するマグネットは、ATFの作業時と同様に、相応の金属粉が溜まっています。

新しいオイルパンは、純正品を使用します。

当然ではありますが、新しいオイルパンのマグネットは、金属粉はありません。
ガスケットが単品で供給されていれば、オイルパンを交換する必要はありませんが、メーカーの設定で供給無しの為、現在は総交換となります。

ミッション内部に残ったDCTフルードを、時間をかけて排出させます。

旧品のストレーナーは、金属粉を含んだDCTフルードで満たされています。
DCTフルード交換の目的のひとつは、ストレーナーの交換も含まれています。
ストレーナーの中身は、固いスポンジ状で、フルードの影響で少しずつもろくなってきます。当然さらに時間が経過すれば、はがれ落ちてフルードに混ざってミッション内部を循環し、各部の詰まりの原因となることが考えられます。

したがいまして、ストレーナー交換は必須作業と考えております。

古いDCTフルードを排出したら、新しいストレーナーを取付けます。
オイルパンを装着し、DCTフルードを充填します。 こごで注意点は、DCTフルードもATFも、オイルパンの取付はボルトを締める順番と規定トルクがあります。 また、DCTフルードの充填は、診断機を使用して油温などの管理を行う必要があります。

こちらは排出したDCTフルードです。 金属粉やスラッジが混入していますので、黒色に変色しています。

新油は、もちろん異物の混入がありませんので、透明です。
現在、Stella Motorsでは、DCTフルードを三種類ご用意しております。 お車の使用状況や走行距離などに応じてお選び頂けます。
PENTOSIN FFL-4

BMW M-DCT専用設計フルードです。 Getrag社のDCT開発から使用されているフルードで、BMWの承認を得たフルードです。
Power Cluster DCTF

PENTOSIN FFL-4を元に、DCT内部の摩耗を少なくかつトルク伝達能力を高めたフルードです。 もちろん、BMW M-DCT専用設計です。
Moty's M351L DCTF

Moty'sのDCTFラインナップ4種類の中で、一番MDCTにマッチし、シフトスピードが速いフルードです。 スリップコントロール特性、シンクロメッシュ適合性、油圧制御適合性、ギヤ系の耐摩耗・耐疲労特性をバランスよく考え、高温・高負荷にも耐える酸化安定性を持ちます。
- BMW E8x 135i
- BMW E89 Z4
- BMW E9x 335i
- BMW E9x M3
- BMW F8x M3/M4
- BMW F1x M5
- BMW F1x M6
対象車種
- PENTOSIN FFL-4
- 112,500円
- Power Cluster DCTF
- 116,700円
- Moty's M351L DCTF
- 126,500円
フィルター/オイルパンの交換を含む作業
※部品/フルード/フラッシング/工賃含む/消費税別