アルピナ・BMW問わずによく見られるヘッドカバーからのオイルにじみ。
今回は、オーナーさんのエンジン不調からの作業となりました。
症状は、エンストと吹け上がりの悪さが目立ち、乗っていて落ち着かないとのことでした。
同症状は、いくつか原因が考えられます。
カムシャフトセンサーやクランク角センサー、ラムダセンサーも影響しますが、診断機ではエラーが検知されませんでした。
話し合った結果、ヘッドカバーのボルトにオイルにじみが多く見られ、見た目も気になるのでまずはパッキンの交換からと言うことになりました。
ヘッドカバーの奥のボルト周りに、オイルにじみが見 られます。
プラスチックカバーをはずして、イグニッションコイ ルを抜くと、各部にオイルが溜まっていました。
BMWでは、よく見られる症状です。
念のため、プラグレンチをプラグホールにさしてみ たら、かなりの量のオイルが溜まっていました。
レンチの先30㎜くらいがオイルの溜まった位置。 左右各バンク各気筒とも、オイルがたっぷりと溜ま っています。
パッキンを張り直す為に、ヘッドカバーを取り外 しました。
チェーンの状態は良好でした。
見たところ、バルブに異常は無く、カムも虫食い は全く無い状態で、エンジン本体はまだまだ好調 を保てる状態です。
ヘッドとヘッドカバーの間のパッキンの劣化が、オイルにじみの原因でした。
古いパッキンは、ボロボロで隙間が多く、オイルの流出を止める能力はすでに無く、いたる所からオイルが漏れています。
カバーを清掃してパッキンを張り替えます。
ヘッドカバー取付のボルトには、Oリングが付属しています。
このOリングもつぶれてオイルにじみの原因となっていますので、全て交換します。
写真の上が古い物で、下が新品です。
今回のメンテナンスは、パッキン類の交換で完治しましたが、エンジン不調の原因は様々です。 正確な診断の後に、適切な対策が必要です。